スパイダーマン2(すぱいだーまん2)

キャッチコピー:
偽ることが、愛なのか。 運命さえも、敵なのか。 正義だけが、道なのか。

ストーリー

グリーン・ゴブリンの事件から2年後。ピーター・パーカーはデイリービーグルという新聞社でバイトをしながら、大学生として過ごす毎日だった。一方、m.j.は念願の夢だった舞台女優としてのキャリアをスタートさせる。また親友ハリーは、父を殺したのはスパイダーマンだと思い込み、打倒スパイダーマンを誓っていた。
こうした人間関係に悩みながらも、ピーターはスパイダーマンとしてnyの街を守っていた。そんな彼の前にグリーン・ゴブリンを超える強敵が現れる。

コメント(予告編)

前作品がかなり面白かったので観に行きますよ。
予告編の余りのかっこよさに既にやられ気味。なんですかねこの作り、キャッチコピー、かっこよすぎです。そして日本スパイダーマン中村獅童。楽しそうだなあ…見てるこっちまで幸せになりそうですよ。

レビュー

お薦め度:★★★★☆
「実際問題、職業ヒーローって訳にはいかないよね…」というのが最初の感想です。

人物描写がしっかりしていて、アクション物というよりも人間ドラマにアクションが付随していると言った印象でした。
スパイダーマンことトビー・マグワイアは、ファンには叱られそうですが幸薄い顔がこのキャラクターに良く似合っていると思いました。一回だけならどうってことない小さな不幸ボタンを、何回も何回も押すのはやめて欲しいなあ…私弱いんですそういうの。

ドック・オク役のアルフレッド・モリーナは演技派という印象をうけました。前作のウィレム・デフォーもそうですが、このシリーズに登場するアンチ・ヒーローは善悪ふたつの顔を演じ分ける人でないと、務まりませんね。惜しむらくは作中サングラスをかけていることが多いこと。もっと目の演技が見たかった。前作の【鏡のシーン】のように強烈に善悪の揺らぎを見せるシーンが短かったこと。

ヒーロー物ですが、ヒーローであり続けるということがピーター個人の自己犠牲になりたっているのがとてもよく描かれていて、心がチクチクしました。

私の中でヒーローというと宇宙警察だったり警備隊だったり、何だかよくわからない謎の団体だったりして(タイ○ボカンと東○特撮の見過ぎ)疑問を覚えたことが無かったのですが、人には言えない能力を持って、自分の意思で正義を貫くと誓って、それを遂行しているのって大変。あの街の住民もよもや犯罪を75%も下げるようなヒーローが【ピザ屋のバイトを首になり、アパートの家賃も払えないようなかつかつ】の生活してるなんて思いもよらないでしょう。mjに想いを打ち明けることも出来ないし、ハリーにはスパイダーマンの正体を教えろと言われるし、切ないね…。

個人的にピーターの叔母さんが話す「スパイダーマン(ヒーロー)は【自己犠牲をいとわず、時には自分の夢もあえて捨てなくてはいけない。それでも私たちを救ってくれる】からあの子にとってスパイダーマンは憧れなのよ」って話に涙が出ました。
スパイダーマンを【やめ、悪事を見逃して自分の幸福を追い求めようとしていた】彼にとって叔母の言葉は深く心に響いたことでしょう。

自分の幸せを追求することって別に悪いことじゃないし、ピーターは積極的に犯罪を犯しているわけじゃない(ドック・オフは犯罪を犯してしまうけど)。
火事が起こった建物から能力を使わなくても子供を救うことが出来たことはいいことだったけど、あそこで特殊能力を使っていたら4階で死んだ人も救うことが出来たはず。折角持った『賜り物』(『特権』ではない)の特殊能力をきちんといいことに使わなかったら、それは結局後悔を残してしまうことなんですね。

もう一つ一寸泣いてしまったのは、【電車を墜落から救った後で気絶してしまった顔をさらしたスパイダーマンを乗客の皆が助け上げる】シーン。
スパイダーマンはヒーローでカッコイイと思われているだけじゃなくて、ちゃんと感謝されている。この人達は救われるだけの弱者じゃなくて、救いの手を差し伸べることの出来るピーターが自分を犠牲にして守る価値のある人達なんだな。ってそう思いました。

ドック・オクは前作同様に悪役を単に『悪』と定義づけてしまわずに、きちんと善良な顔を描き、犯罪に走る理由も(悪いこととはいえ)共感を持つことが出来ることと、そこが最後に生かされているのが好印象でした。

スパイダーマンの正体がばれてしまうのか否か、というこの作品の中のドキドキの一つは【けっこうあっさりと沢山の人にばれてしまったのでビックリしました】。
それから【ドック・オクが死んでからの】エピローグ的展開は、ちょっとえー…と思いました。続編作る気満々なのはいいとして、【次回作の敵はハリーなんでしょうか?】だとしたら、俳優の演技力として納得がいくかなあ。疑問。
あと、【mjが結婚式の当日になって式を放棄してウエディングドレスでピーターの所に走っていくシーン。このシチュエーションってロマンティックと思われているのか時々使われますけれど、個人的にはあんまり好きじゃない。だってmjは別に嫌々相手と結婚を承諾したわけじゃないし、別に相手の男性だって彼なりにmjを愛しているんだからさ。mjがピーターの気を引くためだけに彼との結婚を承諾したのなら、相手が気の毒なんだもん。

前作からの継承という点はopに前作のカットイラストが展開されるので、「そういえば、そんな話だったな」ということを思い出すことが出来てよかったです。
でも流石に前作を見ていないと、それぞれの人物の感情に『より深く』共感を覚えることは難しいかも。

できれば、前作を見て彼がどうしてスパイダーマンになったか、何故悪を見逃すことができなくなったのか(この理由が哀しい…)、mjとハリーの人間関係を知るとよりよく見ることが出来ると思います。

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