映画「オリバー・ツイスト」感想 レビューと情報

コメント（予告編）/.★★☆.
なんていうか…どうってことのない。原作は名作の誉れ高き文学らしいのですが、料理方法が悪いのか、明確な指針のないままに原作に忠実であったのか、無味乾燥な作品。

海外サイトで始めてみたときは舞台セットの美しさに熱狂したのですが、本当にそれしかない感じですね。そういえば当初アカデミー賞の呼び声高くなんて宣伝を振っていましたが結局ノミネートされた記憶がないのですが。

感想を一言でいうのならば「結局顔の可愛い子は得をする」といったことなのでしょうか。取り立てて理知的でもなく、体力的に優れているわけでもなく、手先が器用なわけでもないのですが、何故かその天使のような美貌ゆえに運良く幸せがもたらされます。
もちろんそれだけで話がもつわけではありませんので悪党どもに追い回されたりすることは勿論ありますが、それにしてもただただ受動的に流されていくだけです。主人公なのにもっさりぼーっとしているだけです。

実際に主演の少年は非常に可愛いのでそれでよし、という方には満足できるかと思います。
ただ私の好みとしてはぼろを着ても泥にまみれても、己の人生は己で切り開く人間が好きなので正直退屈極まりないお話でした。

なかなかいい雰囲気の作品だと思ったら、「戦場のピアニスト」のロマンポランスキー監督でありましたか！
この手の作品は無条件で観にいっていますので楽しみにしています。

19世紀･英国で孤児として育った9歳のオリバー少年。わずかな食事のおかわりを求めたばかりに救貧院を追放された彼は、奉公先でも理不尽ないじめに遭い、とうとうそこを逃げ出してしまう。
オリバーが目指したのは大都会ロンドン。だが100キロ以上の道のりをたったひとりで一週間歩き通し、やっとロンドンにたどり着いた時、彼は飢えと疲れで一歩も歩けなくなってきた。そんな彼を助けてくれたのは、愉快な悪党フェイギン老人のもので働いているスリの少年ドジャーだった。
フェイギンに迎えられたオリバーは、スリ仲間の少年たちや心優しい女たちの中で生まれて初めて、家族のような暖かさを味わう。
しかし、それもつかの間、オリバーは彼の運命を大きく変える恐ろしいたくらみに巻き込まれてゆく…。

原作/ノベライズ
オリバー・ツイスト〈上〉
チャールズ ディケンズ Charles Dickens 中村 能三 新潮社
オリバー・ツイスト〈下〉
チャールズ ディケンズ Charles J.H. Dickens 中村 能三 新潮社