映画「嫌われ松子の一生」感想 レビューと情報

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■嫌われ松子の一生

不幸って何?

嫌われ松子の一生 日本公開日:2006/05/27 
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  • 公式サイト:〔日本公式サイト
  • 監督:中島哲也/
  • キャスト:中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之/市川実日子/柄本明/木村カエラ/柴咲コウ/片平なぎさ/ゴリ/谷原章介/マギー/甲本雅裕/劇団ひとり/角野卓造/宮藤官九郎/武田真治/木野花/荒川良々/渡辺哲/土屋アンナ/山田花子/あき竹城/嶋田久作/木下ほうか/本田博太郎/山本浩司/キムラ緑子/黒沢あすか/濱田マリ/榊英雄/


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    映画「嫌われ松子の一生」感想 レビュー

    コメント(予告編)/.★★★★★.
    前作『下妻物語』よりもさらに濃くさらにビビットな作り。原作つきとは思えないほど映画的なストーリー展開・ミュージカル調に表現される心理表現。どれをとっても満喫できる作品でした。
    宣伝媒体を読んだ時はもう少し重たく湿っぽく展開していくのかと思っていたのですが、最期にオチを呈示し回想録の様に進んでいくので、松子の人生そのものはとてもヘビィなのに何故か笑える。だけど、そのあまりの不器用な人生にやっぱり涙がこぼれてしまう。作りとしては『ムーラン・ルージュ』に一寸似ているかも。

    松子の波乱に満ちた…というよりも転落の人生はいかにも女性的で、同姓としてはかなり身につまされる物がありました。(男性がこの映画を観るとどう思うのかな?聞いて見たい気もします)なんで彼女はこんなにも不運でぶきっちょでダメダメだったんだろう。彼女が作中で何度も口にする「なんで?」という語りかけはそのまま私自身の問いかけでもありました。

    「人間の価値は何をしてもらったかではなく、何をしてあげたか、だ」というセリフが出てきますが一心に愛を捧げ続けた彼女の価値は本当になんだったんだろう。【中学生に撲殺される】ことが彼女の価値だなんて思いたくないし、彼女の最期が本当に幸福感を胸に抱いて逝けたのか私にはどうしてもどうしてもわからない。

    小さい頃から愛されることに一生懸命だった彼女。なのに何故かまっとうに愛し返されることが無かった彼女。白雪姫やシンデレラなんて高望みはしない、何も起こらないような一平民並みの幸せも得られない。なんでこんなにダメな男にばかり引っかかってしまうのか。
    テレビでそんな話を耳にするたびに「男を見る目が無いからなのかな…」と思っていたのですがこの作品を観て私は何となく一つの回答を得た気がしました。

    愛するに値する対象でさえあれば、自分の要求を満たしてもらう(愛し返される)ことはどうでもよくなる…もっと辛い言い方をするならそうなることを諦めてしまうのでしょうか。
    その意味では「追っかけ」と言うものはその最たるものですね。【最終的に光GENZIの追っかけに走ってしまう】のも極自然な心境の流れなのかもしれません。

    彼女の人生は本当に悲惨で辛くて辛くてたまらないのですが、でも面白いところは最高に面白くて笑ったり泣いたりとっても忙しい作品。邦画のある一方向としてとても完成形に近いなと思います。下手したらもう一度位見ちゃうかも。

    余談ですがこの作品は昭和後期から平成までの社会的時代背景や風刺が非常に聞いています。オイルショックやユリ・ゲラー、スペースシャトル、都会のカラス問題などなど…その辺も注意してみるとまた楽しいかと思います。

    映画「嫌われ松子の一生」鑑賞分類

    さすがあの『下妻物語』の監督だけあって、設定からして吹っ飛んでいますね。
    周囲から見たら不幸だけど本人はすっごくハッピーってところが興味しんしん。重いドラマでは結構こういうのってあるのですがコメディでこれをやるとどうなってしまうのでしょうか?

    映画「嫌われ松子の一生」ストーリー

    不幸って何?女の子なら誰だって、お姫様みたいな人生に憧れる。
    昭和22年・福岡県大野島生まれの川尻松子も、そのひとり。でも、現実は……
    20代で教師をクビになり、エリートから転落して家を飛び出しソープ嬢に。やがてヒモを殺害して刑務所へ……

    原作/ノベライズ
    嫌われ松子の一生 (上)
    山田 宗樹 幻冬舎
    嫌われ松子の一生 (下)
    山田 宗樹 幻冬舎
    嫌われ松子の一年
    中谷 美紀 ぴあ
    『嫌われ松子の一生』オフィシャル・ブック
    キネマ旬報社

    映画「嫌われ松子の一生」スタッフ・キャスト・その他情報

  • 原題:Kiraware Matsuko no issh?
  • 監督:中島哲也/
  • 製作:間瀬泰宏/小玉圭太/
  • 脚本:中島哲也/
  • 撮影:阿藤正一/
  • 美術:桑島十和子/
  • 音楽:ガブリエル・ロベルト/渋谷毅/
  • 衣装:申谷弘美/
  • キャスト:中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之/市川実日子/柄本明/木村カエラ/柴咲コウ/片平なぎさ/ゴリ/谷原章介/マギー/甲本雅裕/劇団ひとり/角野卓造/宮藤官九郎/武田真治/木野花/荒川良々/渡辺哲/土屋アンナ/山田花子/あき竹城/嶋田久作/木下ほうか/本田博太郎/山本浩司/キムラ緑子/黒沢あすか/濱田マリ/榊英雄/
  • 製作国:日本/
  • 時間:130分
  • 製作年:2006
  • ジャンル:コメディ/
  • 製作/配給:東宝
  • 日本公開日:2006/05/27
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    備忘録

    PG-12

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